パソコンの中でファイルを読み書きし、複数の手順を続けて実行してくれるAIを、当サイトでは「作業するAI」と呼んでいます。代表はClaude Code(Anthropic社)とCodex(OpenAI社・ChatGPTの契約に含まれる)の2つです。

この2つにできることはほぼ同じなので、本記事の内容はClaude CodeでもCodexでも当てはまります。この記事では、非エンジニアの事業者が作業するAIに実務で何を任せられるのかを、私たちTechtが実際にやっている使い方で具体的に見ていきます。

できることは4カテゴリ

非エンジニアの事業者が作業するAIでできることは、大きく4つの業務カテゴリにまとまります。まずは全体像を1枚の図で示します。

作業するAIでできることを4つの業務カテゴリで表した図。中央に作業するAI(Claude Code)があり、そこから「文書作成」「経理の整理」「調べ物・要約」「HP・資料」の4つに広がっている

文書作成

請求書・見積書・契約書・提案資料の下書き。

経理・お金まわり

会計ソフト(freee)と連携した記帳の下ごしらえ・分類。

情報整理

調べ物のまとめ・議事録の要約・資料の要点抜き出し。

HP・資料制作

ホームページの制作・修正、資料のたたき台づくり。

それぞれ、私たちが実際にやっていることを具体例で紹介します。私たちが日々使っているのはClaude Codeですが、以下で紹介する作業はどれもCodexでも同じように任せられます。

1. 文書作成

いちばん分かりやすいのがここです。請求書・見積書・業務委託契約書・提案資料など、決まった型はあるけれど中身は毎回変わる書類の下書きを、対話しながら作れます。

「この取引条件で個人事業主向けの契約書の下書きを作って」と頼めば、秘密保持や契約解除といった抜けがちな条項も含めて組み立ててくれます。私たちは、お客様との契約書も、毎月の請求書も、提案スライドも、Claude Codeで下書きを作っています。

ポイントは、自社のひな形と「ここはこう直す」というルールを一度覚えさせておけること。最初の1件だけ丁寧に作れば、2件目からは案件の条件を渡すだけで下書きが出ます。手作業でテンプレートを毎回埋めるのとは、積み重なると大きな差になります。

2. 経理・お金まわり

作業するAIは、外部のツールにつなぐ仕組み(MCPと呼ばれる、AIと外部サービスをつなぐ共通の規格)を通じて、会計ソフトなどと連携できます。Claude CodeもCodexもこの仕組みに対応しています。私たちはClaude Codeを会計ソフトの freee とつなぎ、記帳の下ごしらえや、溜まった取引の整理・分類に使っています。実際に、後回しにして溜めてしまった数ヶ月分の経理処理を、休日1日でまとめて片付けたこともあります。

領収書やレシートの内容を読み取って科目ごとに仕分ける、といった「量は多いが判断は単純」な作業は、まさに作業するAIの得意分野です(やり方は記帳をAIに任せる方法で解説)。ただし金額の最終的な検算と、税務上の判断は人がやるべきところです。

3. 情報整理

日々の「調べて・まとめる」仕事も任せられます。ネットで調べ物をして要点をまとめる、長い会議の記録から決定事項とやることだけを抜き出す、分厚い資料やPDFの要点を短くまとめる

こうした情報整理は、事務の負担が大きいわりに単純作業になりがちです。ここを作業するAIに任せると、人は「読んで判断する」ところに時間を使えます。

たとえば「この議事録から、次回までにやること担当者つきで箇条書きにして」と頼めば、そのまま共有できる形に整えてくれます(議事録の作り方で解説)。この記事の下書きも、集めた情報の整理はClaude Codeが手伝っています。

4. HP・資料の制作

作業するAIは、ホームページのファイルを直接読み書きできるため、ホームページの制作・修正にも使えます。実は私たちがお客様に提供しているホームページ制作でも、制作の手を動かしているのはClaude Codeです。同種の作業はCodexにも任せられます。

文章や見た目を整えたり、ページを追加したりといった作業を、指示に沿って進めてくれます。営業資料やチラシのたたき台づくりにも使えます。

写真やイラストを作る画像生成は、ChatGPTの機能をそのまま使えるCodexが手軽です。Claude Codeも、外部の画像生成AIをつなげば作れます(当社のコラムの図解がその形です)。使い分けはチラシの作り方で解説しています。

ただし「どんなホームページにすれば問い合わせが増えるのか」という設計や、載せる実績が事実かどうかの確認は人の仕事です。作る手はAI、何を作るかの設計は人。この分担については次の章で詳しく説明します。

業務カテゴリできることの例Techtの使い方
文書作成請求書・見積書・契約書・提案資料の下書き自社ひな形を覚えさせ、案件条件を渡して下書きを生成
経理・お金まわり記帳の下ごしらえ・領収書の分類・取引の整理会計ソフト(freee)と連携し、溜まった処理を一括整理
情報整理調べ物のまとめ・議事録の要約・資料の要点抜き出し会議記録から決定事項とやることを箇条書きに整理
HP・資料制作ホームページの制作・修正、資料のたたき台づくりお客様のホームページ制作で実際の作業を担当

AIと人の線引き

ここが、この記事でいちばんお伝えしたいところです。私たちが自社の実務でClaude Codeを回して分かったのは、成果が出るかどうかは「何を任せて、何を人がやるか」の線引きで決まるということです。

私たちの基本方針は「清書はAI、判断と検算は人」。言い換えると、戦略は人、作業はAIです。

AIに任せることと人がやることの線引きを表した図。左側「AIに任せる」に下書き・整理・要約、右側「人が決める」に検算・判断・最終確認が並んでいる

AIに任せてよいのは、下書き・整理・要約のように「時間はかかるが、正解の形がだいたい決まっている」作業です。逆に人がやるべきは、検算・判断・最終確認のように「間違えると事業に響く」ところです。

たとえば請求書なら、文面や内訳を整えるのはAI、合計金額と消費税額を検算するのは人。提案資料なら、体裁を整えるのはAI、何を訴えて価格をいくらにするかを決めるのは人です。

数字と事実は、必ず人が確認する
作業するAIは文章づくりは得意ですが、単価×数量の合計や消費税額を取り違えることがあります。金額が動く書類は、合計を電卓や会計ソフトで検算してください。
また、実在しない実績・数字・条文をもっともらしく書いてしまうこと(ハルシネーションといいます)もあります。契約書やホームページなど、外に出る文書は人の目で事実確認を。
速く作るのはAI、正しさの担保は人。この線引きだけは崩さないでください。

作業するAIにできないこと・苦手なこと

できることばかりでは公平ではないので、苦手なところも正直に書きます。以下はClaude CodeとCodexに共通する弱点です。ここを知っておくと、期待のかけ方を間違えずに済みます。

数字の検算

計算そのものは得意でも、合計の取り違えが起きます。金額の正しさは人が担保します。

事実の保証

実在しない情報をそれらしく書くことがあります。実績・数字・法律の条文などは、必ず一次情報で確認が必要です。

経営の判断

「どの方針で行くか」「いくらで売るか」「この案件を受けるか」といった判断は人の仕事です。AIは選択肢の整理は手伝えても、腹をくくるのは人です。

ゼロからの立ち上げ

最初に「自社のやり方」を教える手間はかかります。1件目は手作業と変わらないこともあり、本当のコストは月額料金より「使いこなせるようになるまでの時間」です。

裏を返せば、これらを人がしっかり担保できるなら、それ以外の「時間のかかる下ごしらえ」は安心して任せられる、ということです。なお、これらの得意・不得意はClaude CodeとCodexでほぼ共通で、利用者の評判でも「どちらかが一方的に優れているわけではない」という受け止めが目立ちます。2つの違いと選び方はClaude CodeとCodex、どっちから始める?で詳しく整理しています。

まとめ

  • 作業するAI(Claude Code・Codex)にできるのは「パソコンでやる事務作業の下ごしらえ」。ファイルを読み書きし、外部ツールにつなぎ、複数の手順を続けて実行できる。本記事の内容はどちらにも当てはまる
  • できることは4カテゴリ:文書作成(請求書・契約書・提案資料の下書き)/経理(会計ソフトと組んだ整理)/情報整理(調べ物・議事録・要約)/HP・資料制作
  • Techtはこの4つをすべて自社の実務でClaude Codeに任せている(清書はAI、判断と検算は人)。同種の作業はCodexにも任せられる
  • 苦手なのは数字の検算・事実の保証・経営判断。ここは人がやる。この線引きが成果を分ける
  • 本当のコストは月額料金より「使いこなせるようになるまでの時間」。まずは繰り返す作業を1つ任せてみる

よくある質問

Q.作業するAI(Claude CodeやCodex)では具体的にどんな仕事ができますか?

大きく4つです。①文書作成(請求書・見積書・契約書・提案資料の下書き)、②経理・お金まわりの整理(会計ソフトfreeeと連携した記帳の下ごしらえ、領収書の分類)、③情報整理(調べ物・議事録の要約・長い資料の要点抜き出し)、④HP・資料の制作です。共通しているのは「時間はかかるが判断はそこまで要らない下ごしらえ」を任せられる点で、Claude CodeでもCodexでも同じように任せられます。私たちはこの4つをすべて自社の実務でClaude Codeに任せています。

作業するAIは「何でもできる魔法」ではありません。要は「時間のかかる下ごしらえを任せられる、確認は必要な実務の道具」です。
個別の作業の先に、全部がつながる仕事場づくりがあります。くわしくはAIを秘書にするで解説しています。
まずは毎月くり返している事務作業を1つ選んで、任せてみてください。

学習コース:AIを仕事で使えるようになりたい

この順で読むとスムーズです(ルート共通の仕上げ・全4ステップ)。

  1. どっちから始める?
  2. 2できることいま読んでいる記事
  3. 3使いこなすコツ
  4. 4AIを秘書にする(ゴール)

次に読む(ステップ3

使いこなすコツ

AI家庭教師(社長・個人事業主向け)
「自分の仕事でどう使う?」でつまずくなら、マンツーマンで、できるようになるまで伴走します。
非エンジニアの経営者・個人事業主が、AI(Claude Code)を自分の商売で使いこなせるようになるまで、専属で伴走するサービスです。
オープン価格・先着3名は月15,000円。
AI家庭教師を見る