この記事は、プログラミングの知識がない経営者・個人事業主の方に向けたものです。私たち Techt は、いまお読みいただいているこのコラム自体を、Claude Code(クロードコード)という「作業するAI」で書いて、公開まで運んでいる会社です。その実際の手順を、そのままお見せします。
AIでどこまで書けるのか
まず前提から。「AIに頼めば記事が全自動で増えていく」という宣伝を見かけますが、中身の質と事実の確認は人の仕事です。ここはSNS投稿をAIで作るで紹介したとおりです。
一方で、「書く」も「公開する」も、仕組みを整えれば任せられます。実際、いまお読みのこのコラムも、AIが書いて公開まで運んでいる記事です。
できること
人が渡した情報をもとに構成案と下書きを作ること。ブログの仕組みとつないであれば、公開の作業まで運ぶこと。
勝手にはしないこと
ブログに無断でログインして記事を公開したり、予約表・売上データを勝手に見に行ったりすること。
そのうえで、記事作成にAIを使う価値は十分にあります。ブログが続かない理由の多くは「書く時間がない」「何を書けばいいか毎回迷う」の2つですが、構成づくりと下書きはまさにAIが得意な工程です。
数時間かかっていた下書きが数十分で形になれば、人は「自分にしか書けない部分」、つまり実体験や事実確認に時間を使えます。この分担が、AIライティングの現実的な使い方です。
Claude Codeが向く理由
ChatGPTなどのチャットAIでも下書きは作れます。ただ、ブログは1本書いて終わりではなく、続けて書くものです。
型や情報をファイルで持てるClaude Codeの強みは「SNS投稿をAIで作る」で紹介したとおりで、ブログなら読者像・文体・過去に書いた記事・避けたい表現まで残せます。2本目以降は「今回のテーマ」を渡すだけで、いつものトーンの下書きが出てきます。
私たちTechtの自社コラムも、この方式で運用しています。記事の書き方のルール(文体・禁止表現・構成の型)を1つのファイルにまとめておき、新しい記事を書くときはテーマと材料を渡すだけです。
正直に言えば、月に1〜2本を気軽に書く段階ならチャットAIでも十分です。「これから続けて書いていく」と決めている方に、Claude Codeの仕組みづくりは効果が見込めます。
下書きを作る5ステップ
ここからが本題の手順です。Techtが自社コラムで実際に回している流れを、そのまま5ステップに分けて紹介します。ポイントは、ステップ3と5(一次情報を渡すことと、事実確認)だけは人にしかできないということです。

1. テーマと読者を決めて渡す
最初に「誰に向けて・何のために書くか」を自分で決めて、AIに伝えます。例えば「工務店のブログ。読者はリフォームを検討し始めた地元の40〜60代。読み終えたら相談問い合わせをしてほしい」といった具合です。
ここを曖昧にしたまま「リフォームの記事を書いて」と頼むと、誰にも向けていない一般論が返ってきます。テーマ決めはAIに任せず、日々お客様と接しているあなたが決める工程です。
2. 構成(見出し案)を作らせる
テーマが決まったら、いきなり本文ではなく「この読者向けに、記事の構成案を3パターン出してください」と頼みます。見出しの並びを先に固めると、本文の手直しが大幅に減ります。
出てきた案はそのまま採用せず、「この見出しは読者に関係ない」「この順番を入れ替えたい」と人が選び、直します。構成の選択は記事の骨格を決める判断なので、ここも人の仕事です。
3. 一次情報(自分の経験・データ)を渡す
ここが記事の質を分ける工程です。お客様からよく受ける質問、実際にあった失敗と対処、現場で使っている数字や工夫など、あなたしか知らない材料を、箇条書きのメモでよいのでAIに渡します。
きれいな文章にする必要はありません。この材料があるかないかで、下書きが「どこかで読んだような記事」になるか「あなたの記事」になるかが決まります。
4. AIに下書きを書かせる
構成と材料がそろったら、「この構成と材料で下書きを書いてください」と頼みます。Claude Codeは、渡した文体ルールに沿って本文を組み立てます。
読みにくい段落があれば「ここをもっと短い文に」「専門用語に説明を足して」と、その場で直しを指示できます。下書きの生成と修正の往復は、AIに任せてよい工程です。
5. 人が事実確認して仕上げる
最後に、公開前の確認です。固有名詞・数字・制度に関する記述・リンク先を、人の目で必ず確認します。AIはもっともらしい誤りを混ぜることがあり、間違いを載せて信頼を失うのは書き手であるあなたです。
あわせて、自分の言葉での言い回しや実例をもう一押し足すと、記事の説得力が上がります。確認が済んだら公開ですが、最後の「公開」だけ、やり方が2つあります。
A. 貼り付けて公開(今日できる)
仕上がった下書きを、いつも通りブログの管理画面に貼り付けて公開します。使い慣れた手順のまま、書く時間だけが縮む形です。
B. つないで公開(仕組み化する)
ブログの仕組みとAIをつないでおくと、公開作業までAIに任せられます。いまお読みのこのコラムがその形で、人がやるのは事実確認と公開のOKだけです。
テーマは検索から選べる
ステップ1の「テーマを決める」には、勘のほかにもう1つ根拠があります。Google検索の実態から「書けば見てもらえそうなテーマ」を選ぶやり方です。
専用の調査ツールがなくても、書く前に自分でGoogle検索してみるだけで多くのことが分かります。見るのは次の3つです。
検索の途中に出る「候補の言葉」を見る
検索窓に打ち込むと出てくる候補は、実際に検索されている言い回しです。お客様が使う言葉でテーマを言い換えられます。
上位10件の顔ぶれを見る
大手サイトや有名メディアばかりが並ぶテーマは、書いても埋もれがちです。自分と同じ規模の事業者が入っていれば、書く価値があります。
上位の記事を2〜3本読む
お客様によく聞かれるのに、上位の記事が答えていないことがあれば、それがあなたの記事の出番です。
これをテーマの数だけ繰り返せば、「書けば検索から見てもらえそうな記事」のリストが自分で作れます。
正直に言うと、この調査を何十テーマぶんやり切るのはかなりの手間です。当社もお客様のサイトでは、専用の調査ツールとAIを組み合わせて行っています。「やりきれない」と感じたら、当社の検索される設計をご利用ください。どのテーマの記事を書けば検索から人が来そうかを調査し、書く記事のガイドラインの形でお渡ししています。
つまずきやすい3つ
Techtが自社コラムを運用するなかで、実際につまずいた・つまずきかけたポイントを3つ挙げます。ブログの書き方にAIを取り入れるなら、この3つは最初に知っておいてください。
もっともらしい嘘
存在しない制度名・古い料金・間違った数字を、自然な文章で書いてしまうことがあります。事実確認は省けません。
「AIっぽい」一般論
材料を渡さずに書かせると、誰が書いても同じ記事になります。原因はAIの性能ではなく、一次情報を渡していないことです。
量産すれば強くなる、という誤解
AIで記事を何十本も量産しても、それだけでは上位表示されません。評価は実体験にもとづく一次情報と信頼性で決まります。
AIと人の分担
ここまでの内容を、作業の分担表として整理します。迷ったらこの表に立ち返ってください。
| 作業 | 担当 | 理由 |
|---|---|---|
| テーマ・読者を決める | 人 | お客様を知っているのは書き手だけ |
| 構成案を出す | AI(人が選んで直す) | 複数案を素早く出すのはAIが得意。採否は人の判断 |
| 一次情報・体験談を出す | 人 | 記事の価値の源泉。AIは持っていない |
| 下書きを書く・直す | AI | 時間短縮の効果が最も大きい工程 |
| 事実確認(数字・固有名詞) | 人 | AIはもっともらしい誤りを混ぜることがある |
| 公開・投稿作業 | 人(つなげばAI) | 基本は人が貼って公開。仕組みにつなげば公開までAIに任せられる(このコラムがその形) |
まとめ
- 構成と下書きはAI、事実確認と公開のOKは人。仕組みにつなげば公開作業までAIに任せられる
- 手順は5つ:テーマを決める→構成を作らせる→一次情報を渡す→下書きを書かせる→人が事実確認
- 記事の質は、AIの性能ではなく「一次情報を渡したかどうか」で決まる
- 固有名詞・数字・制度の記述は、公開前に必ず人が確認する
- AIで量産しても上位表示はされない。検索評価は一次情報と信頼性で決まる
- テーマは自分でGoogle検索して「候補の言葉」と上位の顔ぶれを見れば選べる。やりきれなければ、調査ごと任せる方法もある
よくある質問
Q.AIでブログ記事を書くと、SEOで不利になりますか?
AIで書いたこと自体が不利になるわけではありません。Googleは「どう作ったかではなく、内容が読者の役に立つか」で評価すると公表しています。ただし、AIで量産しただけの、どこにでもある内容の記事は上位表示されにくいのが実際のところです。私たちTechtも自社コラムの下書きにClaude Codeを使いますが、評価を左右するのは自社の実体験や一次情報の部分です。下書きはAI、中身の裏付けは人、という分担が現実的です。
Q.ブログ記事の作成は、AIでどこまで自動化できますか?
構成案づくりと下書きは任せられます。さらにブログの仕組みとつないであれば、公開の作業まで任せられます(このコラム自体がその形です)。ただしAIが無断でブログにログインしたり、お店の売上やお客様の声を勝手に見に行ったりすることはありません。材料になる一次情報は人が渡し、出てきた下書きの事実確認と公開のOKも人が行います。「全自動で記事が増える」のではなく、書く作業と運ぶ作業を任せて、判断は人に残す仕組みです。
最初の1本で「読者・文体・自分の材料」を整理しておけば、2本目からは目に見えて速くなります。
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