メルマガ(メールマガジン)とは、登録してくれた読者に定期的に送る案内メールのこと。書くのに時間がかかる、件名が決まらない、続かない。この3つの悩みは、AIとの分担でかなり軽くなります。
私たち Techt は、お客様のホームページでメルマガ登録の流れづくりを手がけ、日々の文章の下書きを Claude Code(クロードコード)で作っている会社です。その経験から、「AIに何を渡せば良い下書きが出るか」「どこで人の確認が要るか」を整理してお伝えします。
この記事は、専門のライターや配信担当者がいない、非エンジニアの経営者・個人事業主の方に向けて、2026年7月時点の情報でメルマガの作り方を手順に沿って整理したものです。むずかしい用語は出てきた場所で説明するので、順番に読めば1通目の下書きが作れます。
メルマガのAI活用でできること・できないこと
AIがあなたの許可なくメール配信サービスや読者リストを操作することはありません。基本の分担は次のとおりです。
なお、「送る」まで任せる構成も作れます。読者が数十人規模なら、メールの一斉送信をAIに任せるの仕組みがそのまま使えますし、APIのあるメール配信サービスなら、AIから配信操作までつなぐこともできます。その場合も「自分宛にテスト1通→人がOK→本番」の順番だけは守ってください。
| 工程 | 担当 | 内容 |
|---|---|---|
| ネタと読者情報の用意 | 人 | 今回伝えたいこと、読者は誰か、過去号などをAIに渡す |
| 件名の案出し | AI | 切り口の違う件名を複数案作る。選ぶのは人 |
| 本文の下書き | AI | 型に沿った下書きを作る。言い回しの調整も指示できる |
| 事実確認と手直し | 人 | 価格・日付・URL・固有名詞を確認。自分の言葉に直す |
| 配信と結果の確認 | 人 | メール配信サービスで送信し、開封やクリックの結果を見る |
つまり、メルマガ作成でいちばん時間がかかっていた「書く」工程をAIが引き受け、判断と確認は人に残る、という分担です。当社の文章づくり全般でも、下書きはClaude Codeが作り、送る前の確認は必ず人が行う分担にしています。
開封される件名の作り方
メルマガは、件名で開封されるかどうかがほぼ決まります。本文がどれだけ良くても、開かれなければ読まれません。件名づくりの基本は、「読み手にとっての得」を具体的に、短く書くことです。
ただし正直に言うと、「この書き方なら開封率が上がる」と断定できる万能の型はありません。何が届くかは読者層によって変わるからです。
だからこそ、AIの使いどころは「正解を1つ書かせる」ことではなく、切り口の違う案を一度に多く出させることです。この「大量に出して人が選ぶ」使い方はキャッチコピーをAIで作るで紹介したとおりです。たとえば「この内容で、切り口の違う件名を10案ください」と頼み、次のような角度を混ぜてもらいます。
数字で具体化する
「経理を月3日から1日に減らした話」のように、変化を数字で見せる。
疑問形にする
「その見積もり、高すぎませんか?」のように、読者への問いかけにする。
読者の悩みをそのまま書く
「ホームページからの問い合わせが月0件のときに見直すこと」。
得を明示する
「読むと◯◯ができるようになる」と、開いた後に何が得られるかを言い切る。
10案並べば、「これは自分の読者には合わない」「この2案を組み合わせたい」という判断が自然にできます。件名の最終決定は、読者の顔を知っているあなたの仕事です。私たちもコピーや件名づくりは必ず複数案から人が選ぶ運用です。
メールマガジンの基本の型
本文の書き方で迷わないために、型を1つだけ覚えてください。「件名→つかみ→本文→CTAは一つ」です。CTA(コール・トゥ・アクション)とは、「詳しくはこちら」「返信でご相談ください」のような、読者にしてほしい行動の案内のことです。

つかみ
冒頭の2〜3行で、件名の続きを受けます。時候のあいさつから始めると読むのをやめられてしまいます。
本文
話題は一つに絞ります。伝えたいことが3つあるなら、3号に分けたほうが読まれます。
CTAは一つ
案内する行動を一つだけ置きます。並べて案内すると、結局どれも選ばれません。
この型をテキストファイルにしてClaude Codeに覚えさせておくと、毎号「今回の内容」を渡すだけで、型に沿った下書きが出てくるようになります。
Claude Codeでメルマガを作る5ステップ
ここからは、実際の手順です。型や過去の文面をファイルで覚えさせられるClaude Codeの強みは「SNS投稿をAIで作る」で紹介したとおりで、メルマガでは型・過去号・自分の言い回しを覚えさせて使い回せます。流れは次の5ステップです。
1. 材料を渡す(読者・伝えたいこと・過去号)
最初に、「読者は誰か(例:地域の工務店の経営者)」「今回伝えたいこと」「あれば過去号2〜3本」をフォルダに置いて渡します。過去号を渡すと、自分の言い回しやトーンに寄せた下書きが出るようになります。1号目で過去号がなければ、ふだんのブログやSNS投稿でも構いません。
2. 件名を10案出してもらう
「この内容で、切り口の違う件名を10案ください」と頼みます。前の章の4つの角度(数字・疑問形・悩み・得)を指定すると、案がばらけて選びやすくなります。ここで人が1案選ぶか、2案を組み合わせて直します。
3. 本文の下書きを作ってもらう
選んだ件名を伝えて、「この件名で、つかみ→本文→CTA一つの型で下書きをください」と頼みます。長さの目安(例:800字前後)や、CTAで案内したい行動(例:無料相談の案内)も一緒に伝えます。出てきた下書きに対して「もっと話し言葉に」「この段落は短く」と、対話で直していけます。
4. 人が事実確認して、自分の言葉に直す
ここが一番大切な工程です。価格・日付・URL・固有名詞・実績の数字は、必ず人が確認します。
AIはもっともらしい文章を作るのが得意な分、事実の誤りも自然な文章に混ざり込みます。あわせて、違和感のある言い回しを自分の言葉に直すと、「AIっぽさ」が抜けて読者に届く文面になります。
5. テスト送信して、人が確認してから配信する
最後の「配信」だけ、やり方が2つあります。どちらでも自分宛にテスト→人のOK→本番の順番は同じです。
A. 貼り付けて配信(今日できる)
仕上がった件名と本文をメール配信サービスに貼り付け、自分宛てにテスト送信。スマホでの改行やリンク切れを確認してから配信します。
B. つないで配信(おすすめ・次の章へ)
メール配信サービスとAIをつないでおくと、原稿のセットもテスト配信も配信予約もAIがやってくれます。あなたはテストを受信して、OKを出すだけです。
「確認したら、あとは任せる」を実現する道具たち
貼り付けの手作業すらなくす道もあります。メール配信サービスとAIをつなぐと、原稿のセットからテスト配信、配信予約までAIに任せられます(2026年7月時点)。
| 配信ツール | つなぎ方 | どこまで任せられるか |
|---|---|---|
| MyASP(マイスピー) | 公式MCP(スタンダードプラン以上) | 原稿の下書きセット・テスト配信・配信予約まで。即時配信はなく、実行前に人の確認が挟まる安全設計 |
| Brevo | 公式MCP・API | 作成から送信・予約まで |
| Mailchimp | API | 作成から送信・予約まで |
| Resend | 公式MCP・API(自作寄り) | 読者リスト管理から配信・予約まで。自分の配信の仕組みをAIに作らせる路線の定番 |
| ベンチマークメール | API | 原稿の作成まで。配信の実行は管理画面で人が行う(公式APIに配信実行は見当たらない) |
1点だけ正直な注意を。ふだんのOutlookやGmailでメルマガを配信するのは、おすすめしません。Microsoft自身が「顧客向けニュースレターは専門のサービスを使うべき」と公式に案内しており、送信数の制限もあります。解除リンクや読者管理も、メール配信サービスに任せるのが確実です。
つなぎ込みの工程は専門的なので、あなたが理解する必要はありません。下の枠を丸ごとコピーして、あなたのClaude Code(やCodex)に貼ってください。
↓ この枠を丸ごとコピーして、AIに貼り付けてください
【AIへの依頼】メルマガの配信作業を、この利用者の環境で安全に自動化してください。 ■ 最初にやること 1. 利用者に確認する: 使っているメール配信サービス(MyASP・Brevo・Mailchimp・ベンチマークメールなど)/読者数/契約プラン 2. これから作る仕組みを、専門用語を使わずに2〜3行で説明する ■ 実装の方針 - MyASPの場合: 公式MCP「MyASP MCP Connect」(スタンダードプラン以上)を設定する。下書きセット→テスト配信→配信予約の流れで使う(即時配信はできない仕様) - BrevoやResendの場合: 公式MCPを設定する。Mailchimpなど公式MCPがないサービスはAPIでつなぐ - 配信の実行がAPIにないサービス(ベンチマークメール等)の場合: 「原稿のセットまで自動化し、送信ボタンは人が押す」形を提案する - ふだんのOutlook/Gmailでの一斉配信は提案しない(送信数制限があり、Microsoftも専門サービスの利用を公式に案内している) ■ 安全のルール(必ず守ること) 1. 読者リストの追加・削除・編集をAIが行わない 2. 即時送信は使わず、テスト配信→利用者の確認→配信予約、の順番を守る。テスト配信のあとは必ず作業を止めて利用者のOKを待つ 3. 文面に送信者の氏名・名称と解除リンクがあるか、送る前に利用者へ確認を促す(特定電子メール法) 4. 設定に使ったAPIキーなどの扱いを利用者に説明し、不要な一時ファイルは削除する
これで、あなたは下書きを確認してOKを出すだけ。原稿のセットも、テスト配信も、配信予約も、AIがやってくれる形になります。
よくあるつまずきと対処
つまずきやすいのは次の3点です。
「確認なしの全自動」を期待してしまう
つないでいなければ、配信は人の作業です。つないでも「テスト配信→人のOK→本番」の確認は残ります。なくなるのは作業で、残るのは判断です。
AIっぽい、よそゆきの文になる
材料を渡さずに書かせると一般論が出てきます。過去号・自分の言い回し・読者像を渡すほど自分の文面に近づきます。
件名と本文がズレる
件名だけ後から差し替えると、開いた読者が「話が違う」と感じて離れます。件名を変えたらつかみも合わせて直してください。
AIの下書きに含まれる価格・日付・URL・固有名詞は、必ず人が元の情報と突き合わせてください。理由はステップ4でお伝えしたとおりです。
まとめ
- 件名の案出しと本文の下書きはAIに任せ、メール配信サービスとつなげば配信予約まで任せられる。事実確認と送る直前のOKだけは人が行う
- 件名は正解を1つ書かせるのではなく、切り口の違う案を10本出させて人が選ぶ
- 本文の型は「件名→つかみ→本文→CTAは一つ」。話題も行動の案内も一つに絞る
- 過去号や自分の言い回しをファイルで覚えさせるほど、自分らしい下書きが出る
- 配信前は事実確認と、同意(オプトイン)・配信停止導線の法律面を必ずチェック
よくある質問
Q.メルマガはAIで書けますか?どこまで任せられますか?
件名の案出しと本文の下書きは、AIで十分に作れます。読者像・伝えたい内容・過去号を渡せば、型に沿った下書きが短時間で出てきます。さらに、つなぐと決めれば「送る」まで任せる構成も作れます。読者が数十人規模なら一斉送信の仕組みで、APIのあるメール配信サービスなら配信操作までAIにつなげます(AIが許可なく操作することはありません)。ただし、価格や日付など事実の確認と、送る直前のOKは必ず人が行います。この分担は、どこまで自動化しても変わりません。
要は「件名は複数案から選ぶ、本文は型に沿って下書き」。この繰り返しです。
学習コース:集客・発信のコンテンツを作りたい
この順で読むとスムーズです(全6ステップ)。
マンツーマンで、できるようになるまで伴走します。
オープン価格・先着3名は月15,000円。

