結論から言うと、議事録はもう自分で書き起こすものではありません。会議ツールの自動文字起こし(または走り書きメモ)をAIに渡し、誤変換の揺れを直しながら「決定事項・ToDo・保留」に振り分けさせて、人が確認して仕上げます。
私たち Techt は、商談や打ち合わせの走り書きメモを、Claude Codeで議事録に整える運用を毎回している会社です(2026年7月時点)。実際に毎回作って分かった、抜けやすいところ・つまずくところまでお伝えします。
議事録に最低限入れる項目
議事録に決まった様式はありませんが、「これがないと後で困る」という項目は決まっています。考え方はシンプルで、「会議の基本情報」と「会議の中身」の2つに分けるだけです。
基本情報は日時・参加者・議題(アジェンダ=その会議で話す予定のテーマ)。中身は次の3つに振り分けます。この3つの振り分けが、議事録づくりの肝です。
| 振り分け先 | 何を書くか | つまずきやすい点 |
|---|---|---|
| ① 決定事項 | その会議で「決まったこと」。結論だけを短く | 「決定」と「保留」の混同。決めていないことを決定に入れない |
| ② ToDo(宿題) | 誰が・いつまでに・何をするか | 担当者と期限の抜け。ここが抜けると誰も動かない |
| ③ 保留・持ち帰り | 結論が出ず、次回に回すこと | 曖昧なまま放置。次回いつ話すかまで書く |
| 基本情報 | 日時・参加者・議題 | 後から「いつの何の会議か」が分からなくなる |
いちばん大切なのは②ToDoに「担当者」と「期限」を必ず書くことです。ここが抜けると、せっかく決めたのに誰も動かない議事録になります。
逆に言えば、発言をすべて書き起こす必要はありません。議事録は録音の文字起こしではなく、「決めたこと」と「次にやること」を残す書類だと考えると、書く量が一気に減ります。
議事録を作る4ステップ
ポイントは、書き起こしは会議ツールに任せ、人は会議に集中することです。実際の流れは次の4ステップです。
文字起こしかメモを用意する
TeamsのトランスクリプトやGoogle MeetのGemini文字起こし、Nottaなどがあれば、それがそのまま材料です。無い会議は「A案で進める/見積は来週(田中さん)」程度の走り書きで十分です。
AIに渡して整理させる
文字起こしには誤変換や言い直しの揺れが混ざります。「誤変換を直し、決定事項・ToDo(担当と期限)・保留の3つに整理して議事録に」と頼むと、揺れの取れた議事録になります。
担当・期限・数字を人が確認
ToDoの担当者と期限、金額や日付などの数字、「決定」か「保留」かの区別を、人の目で必ず確認します。ここが一番大切な工程です。
共有して、仕事場に残す
決定事項とToDoが先頭の並びで共有します。議事録は案件フォルダに残し、次回の準備や以後のやり取りにAIが使えるようにします。
できること・できないこと
ここは誤解が生まれやすいところなので、正直にお伝えします。次の線引きを知っておくと、がっかりせずに使えます。
できること
- 文字起こしの誤変換・言い直しの揺れを直す
- 決定事項・ToDo・保留に整理して清書する
- 抜けていそうな項目(担当・期限など)を指摘する
- 仕事場に残した議事録を、次回の準備に活かす
できないこと
- あなたの代わりに会議に出る
- 録音を勝手に聞く
- 仕事場の外にあるメモや資料を勝手に取ってくる(仕事場の中に置いたものなら、自分で探して読めます)
録音から文章にする工程は、TeamsやGoogle Meet(Gemini)、Nottaなど会議ツール側の文字起こしに任せるのが現実的です。Claude Codeの仕事はその後。揺れの除去と振り分け、そして仕事場に残した議事録を以後のやり取りに活かすことです。
一度作った「型」を使い回す
Claude Codeは「自分の議事録の型」をファイルとして覚えておけるため、一度型を作れば、次からはメモを渡すだけで同じ形の議事録が出てきます。
私たちTechtも、商談のたびに走り書きメモを「決定事項・宿題・保留」に振り分けさせ、案件ごとのフォルダに残しています。次の商談の前にAIにそのフォルダを読ませると前回までの経緯が一言で蘇り、資料をさかのぼる時間がなくなりました。
コツは会議の種類ごとに型を分けることです。社内定例・商談・外注先との打ち合わせでは残す項目が少しずつ違うので、「この会議はこの型で」と指定するだけでちょうどよい議事録になります。
Claude Codeは文章を整えるのが得意ですが、メモにないことを、それらしく書き足してしまうことがあります。決定事項・担当者・期限・金額・日付は、必ず人が記憶と照らして確認してください。
基本の考え方は「メール返信をAIで速くする」の記事で紹介したとおりです。商談や打ち合わせのメモは取引先の機密や個人情報を含みやすいので、入力してよいかを契約や社内ルールで先に確認し、必要なら固有名詞を伏せるなどの配慮をしてください。
まとめ
- 書き起こしはTeams・Google Meet(Gemini)・Nottaなど会議ツールに任せる。AIの仕事は揺れの除去と振り分け
- 最低限の項目は、基本情報(日時・参加者・議題)+中身の3つ。ToDoには担当者と期限を必ず書く
- 流れは、文字起こしかメモを用意→AIが揺れを直して振り分け→人が担当・期限・数字を確認→共有して仕事場に残す
- 仕事場に残した議事録は、次回の準備や以後のやり取りにAIが活かせる
- 会議の種類ごとに「型」を使い回す。数字と決定事項の確認は必ず人が担保する
よくある質問
Q.議事録はAIで作れますか?
作れます。TeamsのトランスクリプトやGoogle MeetのGemini文字起こし、Nottaなどの自動文字起こし(または走り書きメモ)をAIに渡すと、誤変換の揺れを直しながら決定事項・ToDo・保留に整理し、読める議事録に整えてくれます。AIが会議に勝手に参加したり録音を無断で聞いたりはしません。材料は人が渡し、担当・期限・数字は人が確認して使う流れです。Techtも商談メモの議事録化をこの形で毎回運用しています(2026年7月時点)。
Q.議事録の作り方で、最低限おさえる項目は何ですか?
議事録は「会議の基本情報」と「中身」の2つに分けて考えると迷いません。基本情報は日時・参加者・議題(アジェンダ)。中身は決定事項・ToDo(誰が・いつまでに)・保留や宿題の3つです。特に大切なのはToDoに担当者と期限を必ず書くことで、ここが抜けると「決めたのに誰も動かない議事録」になります。走り書きメモからこの型に振り分けるのが、AIに任せると速い部分です。
Q.会議の議事録テンプレートはどう用意すればいいですか?
まず自分の会議に合った項目(日時・参加者・議題・決定事項・ToDo・保留)を一度決め、それを「型」として保存しておくのが確実です。Claude Codeはこの型をファイルとして覚えておけるため、次回からはメモを渡すだけで同じ形の議事録が出てきます。毎回まっさらなテンプレートを埋め直すより、一度作った型を使い回すほうが速く、抜け漏れも減ります。会議の種類ごとに型を分けておくのも有効です。
会議中は走り書き、整理はAI、事実確認は人。この順番で、会議直後の短い時間で議事録が回せます。
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