結論から言うと、Excelの集計や関数は、AIに「やりたいことを言葉で説明する」だけで作れます。関数名を覚えていなくても、「東京都の売上だけを合計したい」と伝えれば、AIがSUMIFのような関数と、どのセルに貼ればよいかの手順まで返してくれます。私たち Techt は、日々のCSV・Excelの集計や関数づくり、表計算の相談を Claude Code(クロードコード)というAIの道具で行っている会社です。だからこそ、「便利です」で終わらせず、実際に使って分かった頼み方のコツと、AIに任せてはいけない部分まで含めてお伝えできます。

この記事は、エンジニアではない経営者・個人事業主の方や、Excelの関数が苦手な方に向けて、2026年7月時点でのAIを使ったExcel集計のやり方を、手順に沿って整理したものです。むずかしい用語は出てきた場所で説明するので、順番に読めば、次の集計作業からAIに頼れるようになります。

この記事で分かること

  • AIでExcelの関数・集計は「どこまでできて、どこができないのか」(正直な線引き)
  • やりたい集計を関数にしてもらう4つの手順(Techtの実際の使い方)
  • AIが得意なExcel集計の具体例(合計・件数・別表からの参照など)
  • GoogleスプレッドシートでもAIを使えるか
  • AIに任せてよいところ・人が必ず確認するところ(数字と情報の落とし穴)

AIでExcelの関数・集計はどこまでできるのか

まず、いちばん誤解しやすいところをはっきりさせます。Claude CodeのようなAIは、あなたのExcelファイルを勝手に開いて、自動で全部やってくれる魔法ではありません。AIはテキスト(文章)でやり取りする道具なので、基本の流れはこうなります。

  • あなたが伝える:やりたい集計と、表の中身(どの列に何が入っているか)を言葉で説明する
  • AIが返す:それに合った関数と、どのセルに貼ればよいかの手順を提案する
  • あなたが確認する:自分でセルに貼って、結果が正しいかを確かめる

つまりAIがやってくれるのは「関数の下書きと、やり方の案内」で、実際にファイルに反映して結果を確かめるのは人の役割です。ここを分かっていないと「全自動だと思ったのに」とがっかりしますが、逆にこの流れが分かれば、関数を暗記していなくても、やりたい集計を言葉にできれば十分だと分かります。関数の名前や書き方はAIが知っているので、あなたは「何をしたいか」だけ考えればよいのです。

やりたい集計を関数にしてもらう4ステップ

では実際の手順です。私たちがExcelやCSVの集計をAIに頼むときも、次の4ステップで進めています。特別な準備は要りません。

やりたい集計を関数にしてもらう4つの流れ。1. やりたい集計を言葉で説明する、2. 列の中身を伝える、3. AIが関数と手順を提案する、4. セルに貼って結果を確認する

1. やりたい集計を言葉で説明する

最初に、完成させたい集計を、日本語でそのまま伝えます。「A列に都道府県、C列に売上金額が入っている。東京都の売上だけを合計したい」といった具合です。関数名は考えなくて構いません。ポイントは、ゴール(どんな結果がほしいか)を具体的に言うことです。「集計して」だけだと、何をどうまとめたいのかAIも分からず、見当違いの答えになりがちです。

2. 表の列の中身を伝える

次に、元の表がどうなっているかを伝えます。「どの列に、何のデータが、どんな形式で入っているか」が分かると、AIは正しい関数を組み立てられます。たとえば「1行目は見出し。A列=日付、B列=取引先名、C列=金額(数値)、D列=入金済/未入金」のように書きます。実際の表の数行をそのまま貼り付けて見せると、さらに正確になります。ただし後述するとおり、社外秘や個人情報を含む場合は扱いに注意してください。

3. AIが関数と手順を提案する

ここまで伝えると、AIが具体的な関数(たとえば =SUMIF(A:A,"東京都",C:C) のような式)と、「この式をどのセルに貼るか」の手順を返してくれます。式の意味が分からなければ、「この式は何をしているのか、初心者にも分かるように説明して」と頼めば、その場でかみ砕いて教えてくれます。関数の勉強をしながら作業できるのも、AIに頼む利点です。

4. セルに貼って結果を確認する

最後に、提案された式を自分でExcelのセルに貼り、結果が正しいかを確かめます。数件だけ手計算や目視で照合し、合っていれば本番の範囲に広げます。もし結果が思っていたものと違えば、「未入金の分は除きたい」「金額が空欄の行がある」など、気づいた条件をAIに追加で伝えれば、式を直してくれます。一度で完璧を狙わず、対話しながら仕上げるのがうまくいくコツです。

AIが得意なExcel集計の具体例

「そもそも、どんな集計を頼めるのか」がイメージしづらい方もいると思います。日常業務でよくあるものを、頼み方のひとことと一緒に並べました。関数名は覚えなくて大丈夫です。右端の「ひとことで伝える例」のように言えば、AIが左の関数を選んでくれます。

やりたいこと使われる関数の例ひとことで伝える例
条件に合う分だけ合計するSUMIF / SUMIFS「東京都の売上だけ足したい」
条件に合う件数を数えるCOUNTIF / COUNTIFS「未入金の件数を数えたい」
別の表から値を持ってくるVLOOKUP / XLOOKUP「商品コードから単価を持ってきたい」
重複を除いた一覧を作るUNIQUE「取引先の名前を重複なしで並べたい」
日付ごと・月ごとにまとめるTEXT / MONTH + SUMIFS「月ごとの売上を集計したい」

これらは組み合わせることもできます。「取引先ごとに、今月の未入金額の合計を出したい」のように条件が複数あっても、日本語で伝えれば1つの式にまとめてくれます。手作業で表を並べ替えて数えていた集計が、伝えるだけで済むようになります。

Googleスプレッドシートでも同じように使えるか

使えます。SUMIFやVLOOKUPといった基本の関数は、ExcelとGoogleスプレッドシートでほぼ共通なので、頼み方も同じです。違いは、最初に「Googleスプレッドシートで使いたい」と一言添えるだけ。そうすれば、スプレッドシートに合わせた式を返してくれます。

注意点として、一部の関数は片方にしかありません。たとえばスプレッドシート特有の QUERY 関数や、Excel専用の関数などです。どちらで使うかを最初に伝えておけば、AIはその環境で動く関数を選んでくれるので、食い違いを防げます。私たちも案件によってExcelとスプレッドシートを使い分けますが、AIへの頼み方はほとんど変わりません。

AIにExcel集計を頼むときの2つの注意点:1つ目は数字の確認です。AIは指示を取り違えたり、列の位置を勘違いしたりして、動くけれど意図と違う集計を返すことがあります。合計金額や件数は、必ず数件を手計算や目視で照合してから本番に使ってください。速く作るのはAI、正しさの最終確認は人、という線引きが大切です。2つ目は情報の扱いです。表の中身を見せると精度は上がりますが、取引先名・個人情報・社外秘の数字などをそのまま渡すのは慎重に。名前を伏せ字にする、金額を仮の数字に置き換えて式だけ作ってもらう、といった工夫で、中身を渡さずに関数だけ手に入れられます。

よくある質問

Excelの関数はAIで作れますか?

作れます。「東京都の売上だけを合計したい」のように、やりたいことを日本語で説明すれば、Claude Code(クロードコード)のようなAIがSUMIFなどの関数と、どのセルに貼ればよいかの手順まで返してくれます。関数名を覚えていなくても大丈夫です。私たち Techt も、日々のCSV・Excelの集計や関数づくりをClaude Codeで行っています。ただしAIが返す関数は、実際に貼って結果が正しいかを人が確認してから使うのが前提です。

AIにエクセルの集計を頼むと、自分のファイルを勝手に操作されますか?

いいえ。Claude Codeはテキストのやり取りが中心のAIで、あなたのExcelファイルを勝手に開いて書き換えることはありません。基本の流れは「①あなたが表の中身や、やりたいことを言葉で伝える→②AIが関数や手順を提案する→③あなたが自分でセルに貼って結果を確認する」です。AIが出すのはあくまで下書きなので、最後に反映して確かめるのは人の役割になります。この線引きを知っておくと安心して使えます。

どんな集計をAIに頼めますか?

条件に合うデータだけを合計する(SUMIF)、別の表から値を持ってくる(VLOOKUP・XLOOKUP)、条件に合う件数を数える(COUNTIF)、重複を除いた一覧を作る(UNIQUE)、日付から月ごとに集計する——といった、日常業務でよくある集計はほぼ頼めます。コツは、完成形の表がどうなってほしいかと、元の表の列に何が入っているかを具体的に伝えることです。曖昧な指示だと、AIも見当違いの関数を返しやすくなります。

AIが作った関数が間違っていることはありますか?

あります。AIは指示を取り違えたり、列の位置を勘違いしたりして、正しく動かない関数や、動くけれど意図と違う集計を返すことがあります。だからこそ、実際に貼ってみて数件を手計算や目視で照合し、結果が合っているかを確認してから本番に使ってください。特に金額や件数など、間違うと影響が大きい集計ほど検算が大切です。速く作るのはAI、正しさの最終確認は人、という役割分担が安全です。

ExcelとGoogleスプレッドシートのどちらでも使えますか?

どちらでも使えます。SUMIFやVLOOKUPなど基本的な関数は両方でほぼ共通なので、「Googleスプレッドシートで使いたい」と一言添えれば、それに合わせた関数と手順が返ってきます。一部、Excelにしかない関数やスプレッドシート特有の関数(QUERYなど)もあるため、どちらで使うかを最初に伝えるのがコツです。私たちは案件によって両方を使い分けますが、頼み方はほぼ同じです。

まとめ

  • Excelの関数・集計はAIで作れる。関数名を覚えていなくても、やりたいことを言葉で伝えれば式と手順が返ってくる
  • AIは全自動ではない。「①言葉で伝える→②列の中身を伝える→③AIが関数を提案→④貼って確認」の流れで、反映と確認は人が行う
  • 合計・件数・別表からの参照・重複除去・月別集計など、日常業務の集計はほぼ頼める。条件が複数でも1つの式にまとめられる
  • GoogleスプレッドシートでもOK。「スプレッドシートで」と一言添えるだけで、対応した式が返ってくる
  • 合計や件数は必ず人が検算。社外秘・個人情報は伏せ字や仮の数字にして、中身を渡さず関数だけ作ってもらう

Excelの集計は、関数を暗記していなくても「何をしたいか」を言葉にできれば、AIに頼めます。まずは今つまずいている集計を1つ、言葉で説明することから始めてみてください。数字の確認だけ忘れなければ、手作業の時間はぐっと減らせます。Techt は、自社の実務(HP制作・経理・資料作成・データ集計)を Claude Code で回している経験をもとに、小さな会社と個人事業主の方のAI活用の相談を受けています。使い方で行き詰まったら、無料相談でお気軽にどうぞ。これから始める方はClaude Codeの始め方(Windows)Claude Codeでできることもあわせてご覧ください。