結論から言うと、Git(ギット)とは、ファイルの変更履歴を記録して、いつでも前の状態に戻せるようにする仕組みです。いちばん近いイメージはゲームのセーブポイント。区切りのいいところで「保存」しておけば、あとで作業を失敗しても、保存した時点に戻ってやり直せます。そしてGitHub(ギットハブ)とは、そのGitで管理したファイルをネット上に保存・共有しておく場所のことです。
この記事は、自分のホームページを Claude Code(クロードコード)などのAIで自分で編集・更新できるようになりたい、エンジニアではない経営者・個人事業主の方に向けたものです。私たち Techt は、自社やお客様のホームページのファイルをGit/GitHubで管理し、Claude Code で編集して、ネット上のサーバー(クラウド)へ公開する——という運用を日々おこなっています。だからこそ「非エンジニアが最低限どこまで分かっていればつまずかないか」に絞ってお伝えできます(説明は2026年7月時点の一般的な仕組みにもとづいています)。
この記事で分かること
- バージョン管理とは何か(セーブポイントのたとえでいちばんやさしく)
- Gitとは何か、GitHubとは何か、その2つの違い
- 非エンジニアが自分のHPを触るとき、なぜGitが役に立つのか
- 最低限おさえる用語(コミット=セーブ、プッシュ=ネットに上げる)
- Claude Code でHPを編集するとき、Gitがどう関わるのか
バージョン管理とは?セーブポイントのたとえ
Gitの話に入る前に、バージョン管理という言葉から始めます。バージョン管理とは、ファイルを変更するたびに「いつ・何を・どう変えたか」を記録として残しておき、あとから前の状態に戻せるようにすることです。
たとえば、文書ファイルを「企画書_最新.docx」「企画書_最新2.docx」「企画書_ほんとうに最終.docx」……と名前を変えて何個も保存した経験はないでしょうか。あれも素朴なバージョン管理ですが、どれが何と違うのか分からなくなりがちです。Gitは、この「履歴を残して前に戻せる」を、ファイルを増やさずにきれいに実現する道具だと考えてください。
いちばん近いイメージが、冒頭で触れたゲームのセーブポイントです。ボス戦の前にセーブしておけば、負けてもそこからやり直せます。Gitも同じで、作業の区切りごとに「保存」しておけば、変更に失敗しても、保存した時点にいつでも戻れます。下の図のようなイメージです。

この「いつでも戻れる」という安心感が、あとで自分のホームページを触るときに効いてきます。失敗を恐れずに変更を試せる——これがバージョン管理のいちばんの価値です。
Gitとは?変更履歴を記録する仕組み
あらためて、Gitとは、ファイルの変更履歴を記録・管理するための仕組み(ソフトウェア)です。世界中のソフトウェア開発の現場で標準的に使われている、いわば「変更履歴の共通言語」のようなものです。難しそうな名前ですが、非エンジニアが理解しておくべき中身はシンプルです。
Gitでは、区切りのいいところで変更をまとめて保存します。この1回分の保存を「コミット」と呼びます。コミットのたびに「いつ・どのファイルを・どう変えたか」がセットで記録されるので、あとから「3日前のコミットの状態に戻したい」といったことができます。まさにセーブポイントです。
ここで大事なのは、Gitは基本的に「手元のパソコンの中」で動く仕組みだという点です。自分のパソコンの中で履歴を刻んでいくイメージです。では、その履歴やファイルをネット上に置いて、バックアップしたり公開に使ったりするにはどうするか——そこで登場するのがGitHubです。
GitHubとは?ファイルをネット上に置く場所
GitHub(ギットハブ)とは、Gitで管理したファイルと履歴を、ネット上に保存・共有できるサービスです。手元のパソコンにしかないと、パソコンが壊れたら履歴ごと消えてしまいます。GitHubに置いておけば、クラウド上のバックアップになり、別の場所やサーバーからも同じファイルを取り出せます。
GitとGitHubの関係は、名前が似ていて混同しやすいのですが、役割はきれいに分かれています。Gitが「変更履歴を記録する仕組み」、GitHubが「その記録とファイルを置いておくネット上の場所」です。冷蔵庫でたとえるなら、Gitが食材を仕込む調理の手順、GitHubが仕込んだものを保管しておく冷蔵庫、という関係に近いです。
手元でコミット(保存)した内容をGitHubへ送ることを「プッシュ」と言います。流れにすると、手元で変更 → コミット(保存)→ プッシュ(ネットに上げる)の順です。下の図を見ると、2つの場所の関係がつかめます。

逆に、GitHub上の最新のファイルを手元に取り込むこともできます(これは「プル」と言います)。ただ、自分のHPを一人で触る段階では、まずは「コミット=保存」「プッシュ=ネットに上げる」の2つだけ頭に入れておけば十分です。
最低限おさえる用語(コミット・プッシュ・リポジトリ)
Gitには専門用語がたくさんありますが、自分のHPを触るときに意味を知っておくと役立つものは、実はわずかです。ここでは最小限の4つだけ、やさしい言い換えとともに整理します。
| 用語 | やさしい言い換え | 何をすること |
|---|---|---|
| リポジトリ | ファイルと履歴の入れ物 | 1つのサイト(プロジェクト)のファイルと変更履歴をまとめて入れておく箱。「リポ」と略されることも |
| コミット | セーブ(保存) | その時点の変更をまとめて保存し、履歴に1件刻むこと。区切りごとにおこなう |
| プッシュ | ネットに上げる | 手元でコミットした内容を、GitHub(ネット上)へ送ること |
| プル | ネットから取り込む | GitHub上の最新のファイルを、手元のパソコンに取り込むこと(プッシュの逆) |
この4つが分かっていれば、Gitの会話の8割はついていけます。細かいコマンド(命令文)を暗記する必要はありません。実際の操作は、後で触れるように Claude Code に頼めば代わりに実行してくれるからです。大事なのは、言葉の意味と流れを知っておくことです。
なぜ非エンジニアにもGitが役に立つのか
「開発者でもないのに、なぜGitを知る必要があるの?」と思うかもしれません。理由は、自分のホームページをAIで編集・更新するとき、Gitが土台になっているからです。具体的な利点は3つあります。
- 失敗しても元に戻せる:HPの文章やデザインをAIに変更してもらって、もし「やっぱり前のほうが良かった」となっても、コミット(保存)した時点に戻せます。取り返しのつかない操作が減り、思い切って試せます。
- いつ何を変えたかが残る:変更の履歴が1件ずつ記録されるので、「先週の更新で何を直したか」を後から確認できます。一人で運用していても、未来の自分への引き継ぎメモになります。
- 公開(デプロイ)の前提になる:多くの場合、GitHubにプッシュした内容が、そのままネット上のサーバーへ公開される仕組みになっています。つまり「変更をコミット → プッシュ」までできれば、HPの更新が公開までつながります。
私たち Techt も、自社やお客様のサイトのファイルをGit/GitHubで管理し、Claude Code で編集して、ネット上のサーバー(クラウド)へ公開しています。編集 → コミット → プッシュ → 公開という流れが、日々の更新の基本形になっています。
Claude CodeでHPを編集するとき、Gitはどう関わるのか
ここまで読んで「コマンドを打つのは難しそう」と感じた方もいるかもしれません。安心してください。Claude Code を使う場合、コミットやプッシュといった操作は、言葉で頼めばAIが代わりに実行してくれます。「今の変更をコミットして」「GitHubにプッシュして」とお願いすれば、必要な操作を進めてくれます。
だからこそ、用語の意味を知っておくことに価値があります。コミットが「保存」、プッシュが「ネットに上げる」だと分かっていれば、AIに何を頼めばいいのかが分かり、作業の途中でエラーのようなメッセージが出ても、何が起きているのかを落ち着いて読み取れます。逆に、まったく意味を知らないと、AIに正しく指示することも、出てきた結果が正しいか判断することも難しくなります。
気をつけたいこと:GitHubのリポジトリには「公開(誰でも見られる)」と「非公開」の設定があります。ホームページのファイルには、設定情報やパスワードのような、人に見せてはいけない中身が混ざることがあります。公開リポジトリに秘密の情報をうっかり上げてしまうのは、非エンジニアがつまずきやすい典型的な事故です。自分のサイトを扱うときは、そのリポジトリが公開か非公開か、機密の情報が含まれていないかを意識してください。判断に迷うときは、上げる前に確認するのが安全です。
よくある質問
Gitとは何ですか?わかりやすく教えてください。
Git(ギット)は、ファイルの変更履歴を記録し、いつでも前の状態に戻せるようにする仕組みです。ゲームのセーブポイントをイメージすると分かりやすく、区切りのいいところで「保存(コミット)」しておけば、あとで作業を失敗しても保存した時点に戻せます。いつ・何を変えたかも残るので、ホームページの文章や設定を書き換える作業でも「元に戻せる安心感」が生まれます。私たち Techt も、自社やお客様のサイトのファイルをGitで管理しています(2026年7月時点)。
GitとGitHubの違いは何ですか?
Gitは「手元のパソコンで変更履歴を記録する仕組み」、GitHub(ギットハブ)は「Gitで管理したファイルをネット上に保存・共有する場所(サービス)」です。料理でたとえると、Gitが調理の手順、GitHubが材料や完成品を置いておく冷蔵庫のような関係です。手元だけで完結するならGitだけでも使えますが、パソコンの故障に備えたり、ネット上のサーバーへ公開(デプロイ)したりするには、GitHubのような保管場所があると安心です。
コミットとプッシュの違いは何ですか?
コミットは「手元のパソコンで、その時点の状態を保存すること」、プッシュは「コミットした内容をGitHub(ネット上)へ送ること」です。順番は、まず区切りごとにコミット(セーブ)し、まとまったらプッシュでネットに上げる、という流れになります。コミットだけなら手元にしか残らず、プッシュして初めて他の場所からも見られる状態になります。Claude Code に「コミットして」「プッシュして」と頼めば、この操作は代わりに実行してくれます。
非エンジニアでもGitを覚える必要はありますか?
自分のホームページをClaude Codeなどで編集・更新したいなら、意味を知っておく価値は十分あります。細かいコマンドを暗記する必要はありませんが、「コミット=セーブ」「プッシュ=ネットに上げる」の2つが分かるだけで、AIへの指示が的確になり、失敗しても前に戻せます。Gitの考え方を理解している人ほど、エラーが出たときも落ち着いて対処できます。仕組みが分かることが、AIを安全に使いこなす土台になります。
GitやGitHubは無料で使えますか?
Git本体は無料のソフトウェアで、誰でも自由に使えます。GitHubにも無料のプランがあり、個人や小さな会社が自分のホームページのファイルを管理する範囲なら、無料の枠でおおむね始められます(2026年7月時点)。より大きなチームでの利用や、非公開リポジトリを多く使う場合などに有料プランが用意されています。最新の料金や無料枠の条件は変わることがあるため、契約前にGitHubの公式サイトで確認するのが確実です。
まとめ
- Gitとは、ファイルの変更履歴を記録し、いつでも前の状態に戻せる仕組み。ゲームのセーブポイントのイメージ
- GitHubとは、Gitで管理したファイルと履歴をネット上に保存・共有する場所。Gitが手順、GitHubが保管場所という関係
- おさえる用語は「コミット=セーブ(保存)」「プッシュ=ネットに上げる」の2つでまず十分
- 非エンジニアにも役立つ理由は、失敗しても戻せる・いつ何を変えたか残る・公開(デプロイ)の前提になるから
- Claude Code なら操作は頼めば代わりに実行してくれる。だからこそ用語の意味を知っておくと的確に指示できる
本記事は、大手コンサルでのDX支援やエンジニアとしての実務経験を持つ代表の監修のもと、非エンジニアの方にも分かるよう要点を整理しています(2026年7月時点)。細かい操作や最新の仕様は、公式ドキュメント等でご確認ください。
Gitは、身構えるほど難しいものではありません。「変更を保存して、いつでも前に戻せる」——この一点さえつかめれば、自分のホームページを安心して触る土台ができます。そしてもう一つ大切なのは、AIは、使う人の理解を超えては働いてくれないということです。Gitの意味が分かっている人ほど、Claude Code に正しく指示でき、うまくいかないときも対処できます。仕組みを知ることが、そのままAIを使いこなす力になります。Techt は、自社やお客様のサイトを Git/GitHub と Claude Code で運用している経験をもとに、経営者・個人事業主の方のAI活用の相談を受けています。行き詰まったら、無料相談でお気軽にどうぞ。次の一歩として、変更をネット上のサイトへ反映するデプロイとは何かや、Claude Codeの始め方(Windows)もあわせてご覧ください。




