結論から言うと、見込み客へのフォロー(追客)が続かない一番の原因は「送る内容が毎回思いつかない」ことで、フォローの型を一度決めて、下書きをAIに任せる仕組みにすると無理なく続けられます。
私たち Techt は、商談後に返事が止まった見込み客へのフォロー文を Claude Code(クロードコード)で作っている会社です。売り込みの連打ではなく、しつこくならない頻度と内容を型にして運用しているので、この記事ではその型と作り方の手順をそのままお伝えします。
この記事は、営業専任の担当者がいない個人事業主・小さな会社の経営者の方に向けて書いています。「商談のあと、こちらから連絡する理由が見つからない」「ごぶさたの相手に何と書き出せばいいか分からない」。そんな方が、順番に読めば今日から1通目を送れる内容にしました。
なぜ見込み客フォローは続かないのか
商談や見積もり提出のあと、返事がないまま止まっている相手。「連絡したほうがいい」と分かっていても手が動かないのは、意志が弱いからではありません。原因はだいたい次の3つに絞られます。
きっかけが見つからない
「ご検討状況はいかがですか」以外に書くことがなく、筆が止まる。
しつこいと思われる不安
断られるのが怖くて、送らない言い訳を探してしまう。
緊急ではないから後回し
目の前の仕事に追われ、気づくと3ヶ月経っている。
この3つは、気合いでは解決しません。「何を書くか」を型で決めておき、下書きの手間をAIで小さくする。
つまり仕組みで解決するのがこの記事の提案です。書き始めるハードルが下がれば、後回しも減ります。
しつこくならないフォローの型
私たちが見込み客へのフォロー文で使っている型は、次の4つの要素でできています。ポイントは、主役を「売り込み」ではなく「相手の役に立つ情報」にすることです。

① きっかけ
なぜ今連絡したのかを最初に書く。「先日◯◯のニュースを見て御社を思い出した」「以前ご相談いただいた件に関係する情報があった」など。
② 近況・お役立ち情報
本文の主役。相手の商売に関係しそうな情報、自社の近況(新しい事例・サービス)など、読んだ相手に小さくても得があるもの。
③ 軽い一言
「もし今も◯◯でお困りでしたら、お声がけください」程度の、返事をしてもしなくてもよい一言。
④ 押し付けない
返事や購入を迫る文を入れない。「ご不要でしたらご放念ください」と逃げ道を添える。
しつこさは、連絡の回数そのものより「毎回、買ってくれと言われる圧」から生まれます。この型なら、相手にとっては情報をもらうだけのメールなので、頻度が多少あっても関係は悪くなりにくいのです。送る場面ごとの「きっかけ」の例を表にまとめます。
| 場面 | きっかけの例 | タイミングの目安 |
|---|---|---|
| 商談・提案の直後 | お礼+当日話題に出た件の補足資料や参考情報 | 当日〜翌営業日 |
| 見積提出後、返事がない | 催促ではなく「判断の材料になりそうな情報」の追加(事例・よくある質問など) | 1〜2週間後 |
| 「時期が来たら」と言われた | 相手が言った時期の少し前に「そろそろ◯◯の時期かと思い」 | 相手の言った時期の2〜4週間前 |
| 3ヶ月以上空いた(ごぶさた) | 相手の業界に関係する話題、自社の近況・新しい事例の報告 | 1〜3ヶ月に1回程度 |
タイミングはあくまで目安で、業種や関係の深さによって変わります。大事なのは間隔の正確さより、「送る理由(きっかけ)が毎回あるか」です。きっかけのないメールは、どんなに間隔を空けてもしつこく感じられます。
表の「時期が来たら」の行は、私たち自身が実際に使っている運用です。商談で「今は時期ではない」となったある商談先について、「◯月に再アプローチ」とだけメモを残しました。
時期が近づいたらそのメモをきっかけに、AIにフォロー文面の下書きを頼みます。覚えておくのはメモの仕事、書き出すのはAIの仕事と分けたことで、数ヶ月先のフォローが「忘れなければやる」ではなく「時期が来たらやる」に変わりました。
追客メールの4ステップ
型が決まったら、下書きづくりをClaude Codeに任せます。自社の型をファイルで覚えさせる流れは「問い合わせ対応をAIで」「営業メールをAIで書く」の記事と同じで、追客で効くのは「顧客ごとの経緯メモ」も一緒に手元に置いたまま作業できることです。
一度仕込めば、2通目からは頼むだけで経緯を踏まえた下書きが出てきます。実際の流れは次の4ステップです。
1. フォローの型と顧客ごとの経緯メモを用意する
最初の1回だけ、前の章の型(きっかけ→近況・お役立ち情報→軽い一言→押し付けない)と、自分の署名・文体の見本をClaude Codeに覚えさせます。あわせて、顧客ごとに「いつ商談したか・何を提案したか・相手が何を気にしていたか・最後のやり取り」を短いメモにしておきます。
この経緯は人が渡す必要があります。手間に見えますが、商談後に3行メモを残すだけで十分です。
2. 「◯◯さんへのフォローを型に沿って」と頼む
経緯メモを渡して、「この方への追客メールを、型に沿って下書きしてください。きっかけは△△で」とお願いします。売り込みにならないよう「返事を迫る文は入れない」と型に書いてあるので、圧のない文面が最初から出てくるのがポイントです。文面が固すぎる・柔らかすぎると感じたら、「もう少し砕けた調子で」と伝えて直してもらいます。
3. 事実と相手の状況を人が確認する
ここが一番大切な工程です。AIは、渡されたメモにない部分を推測で埋めてしまうことがあります。商談の経緯・相手の名前と会社名・「以前こう言っていた」という部分は、必ず人の目で事実確認してください。
また、相手の状況(担当者の異動、案件の中止など)はAIには分かりません。送る前に「今この人にこの内容を送って大丈夫か」を判断するのは人の仕事です。
4. 人のOKで送る(送りっぱなしにしない)
確認が済んだら送ります。メールソフトとつないで下書きの用意まで任せるのは構いませんが、追客では、送信の実行まで自動にはしないのが当社の判断です。フォローは1通ごとに相手の顔を思い浮かべて送るものだからです。
送ったら、経緯メモに「◯月◯日フォロー送付・きっかけは△△」と1行追記しておくと、次回の下書きの精度が上がります。
ごぶさた連絡の書き方
追客の中でも特に手が止まるのが、3ヶ月、半年と間が空いてしまった相手への「ごぶさた連絡」です。書き方のコツは2つあります。
間が空いたことを謝りすぎない
「ご無沙汰しており申し訳ありません」を長々と書くより、「以前◯◯の件でご相談いただいた△△です」と自己紹介を兼ねた1文で十分。
きっかけを必ず添える
「お変わりありませんか」だけのメールは相手が返事に困る。思いつかなければ、自社の近況報告(新しい事例・サービスなど)を口実にするのが自然。
きっかけが思いつかないときは、自社の近況報告を口実にするのが自然です。「新しい事例ができた」「サービスを1つ増やした」といった報告なら、売り込みにならずに接点を作り直せます。
Claude Codeに「この方へのごぶさた連絡を、近況報告をきっかけにして下書きして」と頼めば、型に沿った文面が出てきます。ごぶさた連絡は一斉送信の文面ではなく、1人ずつ経緯を踏まえて書くからこそ受け取った側に届きます。下書きの手間をAIで小さくする意味が、ここで一番大きく出ます。
まとめ
- 追客が続かない原因は「送る内容が思いつかない」「しつこいと思われる不安」「後回し」の3つ。型と仕組みで解決する
- フォローの型は「きっかけ→近況・お役立ち情報→軽い一言→押し付けない」。主役は売り込みではなく相手の役に立つ情報
- Claude Codeに型と顧客ごとの経緯メモを覚えさせれば、頼むだけで経緯を踏まえた下書きが出てくる
- ごぶさた連絡は謝りすぎず、きっかけを添える。思いつかなければ自社の近況報告を口実にする
- 事実確認と送信の判断は必ず人が行う。全自動の追客は目指さない
よくある質問
Q.追客メールはどのくらいの頻度で送ればいいですか?
全員に共通する正解の頻度はなく、相手との関係の深さで変えるのが基本です。目安としては、商談や見積もりの直後は1〜2週間に1回、返事がないまま時間が経った相手には1〜3ヶ月に1回程度に落とすと、しつこい印象になりにくくなります。私たちTechtも、見込み客へのフォローは「売り込みではなく、相手の役に立つ情報を渡せるときだけ送る」を基準にしていて、送る理由がないときは無理に送りません。頻度より「毎回送る理由があるか」のほうが大事です。
Q.ごぶさた連絡の書き出しは何と書けばいいですか?
「その節はありがとうございました」+「連絡したきっかけ」の2点を最初に書くのが基本です。たとえば「以前◯◯の件でご相談いただいた△△です。先日、御社の業界に関係しそうな情報を見かけたのでご連絡しました」のように、なぜ今連絡したのかが1〜2文で分かる書き出しにします。逆に「お変わりありませんか」だけで用件のないメールは、相手が返事に困ります。きっかけが思いつかないときは、自社の近況報告(新サービス・事例など)を口実にするのも自然な方法です。
Q.追客がしつこいと思われないか心配です。どうすればいいですか?
「売り込み」ではなく「相手の役に立つ情報」を主役にすれば、頻度が多少あってもしつこくなりにくいです。具体的には、①連絡するきっかけ(相手の業界の話題、以前の相談内容に関係する情報など)を毎回用意する、②返事や購入を迫る文を入れない、③「ご不要でしたらご放念ください」のような逃げ道を添える、の3点です。しつこさは回数そのものより「毎回買ってくれと言われる圧」から生まれます。押し付けない型を一度作ってしまえば、送る側の心理的な負担も減ります。
型を決め、経緯をメモに残し、下書きをClaude Codeに任せる。この3点がそろえば、後回しから抜け出せます。
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